新社会人にとって、「保険」は、未知との遭遇です。

“社会人のスタート”という、よい区切りであり、保険のことを何もしらないのでカモれる対象でもあるので、保険勧誘の一番のターゲットにされやすい時期でもあります。

“会社からもらった「団体保険」の書類。これ、内容が全然分からないんだけど、提出しないといけないの?”

“社会人になったら、みんな保険に入るもんなの?”

“保険会社の可愛い女の子から営業を受けたんだけど、入ってあげた方がいいのかなぁ?”

“保険会社に就職した友達から、保険の話を聞いてくれって連絡が来たんだけど、なんか面倒だなぁ”

・・・こんな状況になる前から、保険の勧誘にどのように狙われているか、よく知って、対策を練っておきましょう。


新社会人が保険勧誘をうける前に知っておきたい注意事項

社会人になると、学生時代には考える必要がなかった事について、新たに勉強して知識を得たり、真剣に考えなくてはいけない機会が増えてきます。

ここで紹介する「保険(おもに生命保険)」も、その1つです。

新社会人になったら、保険の勧誘があっちからもそっちからも飛んできます。そして、「保険て面倒くさいなぁ」…と思う機会が増えるでしょう。

しかし、日本人は、世界的に見ても“保険好き”の人種と認識されており、実に、日本人の約9割が保険に加入しているとも言われています。

また、保険は、数千万円もする「家」の次に高い買い物とも言われ、日本人は、一生涯のうちにたくさんの保険料を支払う事になるのです。

そう、つまり保険は、社会人にとって身に着けておくべき必要な知識なのです。

ネガティブな印象のある保険の勧誘ですが、意外にも“使える”場合もあるのです。

今回は、新社会人の方が、はじめて保険勧誘を受ける前に知っておきたい知識やメリットをご紹介します。

スポンサードリンク

新社会人に危機せまる!?これが保険の勧誘パターン

<会社や組合、職場の団体保険>

入社初日などに行われるオリエンテーションでは、様々な書類が配布されます。

グループ会社も含め多くの従業員が在籍する大企業の場合、その中の1つに、会社や組合の団体保険加入の書類があるはずです。

あたかも提出必須書類かのように説明を行い、そこまで詳しい説明もなく、加入するかどうかを短期間のうちに決めるよう促されるケースもあります。

新卒の同期の誰か1人が加入すると、流されてみんな加入してしまう可能性が高い保険です。

会社で加入できる団体保険の大きなメリットは、以下の点です。

・安い保険料で加入できる事
・従業員の家族も加入できる場合がある
・給与天引にできる(社会保険料のように、額面の給与から自動的に引いてくれる仕組。その為、入金漏れ等が防げる)

扱う保険種類としては、生命保険の分野が中心ですが、損害保険の分野も加入できる企業もあります。

しかし、デメリットもあります。主なデメリットとしては、

・会社を辞めると、保障がなくなる(場合がある)
・個々のライフプランの相談に乗ってくれたり、詳しい説明をしてもらえない。

という点です。

退職したらどうなるのかは肝心なところですが、オリエンテーションの場ではなかなか聞きづらいですよね。

また、加入するタイミングは、企業によって指定されるケースもありますが、たいていは新卒1年目のタイミング以外でも加入する事はできます。

どのような保険種類に加入できるのか予め把握しておき、保険加入を検討するタイミングで見積りをとってからじっくり検討するようにしましょう。

<生保レディの営業>

「生保(せいほ)レディ」とは、生命保険を販売している女性営業マンの事です。
生保レディには、キャラの強いおばちゃんもいますが、新卒から入社2、3年目の若い女の子もいます。

その営業方法ですが、ひと昔前は、生保レディのおばちゃんが、営業先の会社を出入りして、その会社にいる従業員をつかまえて保険の勧誘をしていました。

飴を配ったり誕生日占いをしてあげたり…あらゆる方法で、時に強引に、保険の勧誘をしていたのです。

“社会人になったんだから保険の1つでも入らなきゃ”
“今まで育ててくれた両親への親孝行として、葬式代くらい自分で用意しなきゃ”
“保険を使って貯蓄ができるのよ”

おばちゃんが、ありとあらゆる理由をつけて、とにかく保険加入を押しまくっていたそうです。

現在は、会社のセキュリティも厳しくなり、外部の人間がオフィスを自由に出入りする事はできなくなったので、このような光景はあまり見なくなったと言われています。

あなたが生保レディに出会うとしたら、会社の電話に営業の電話がかかってくる「テレアポ」や、突然アポなしで会社に訪問してくる「飛び込み」、人からの「紹介」でしょう。

ちなみに生保レディが販売している保険商品は、分かりにく商品設計になっていたり、知らぬ間に保険料がどんどん上がったりする特徴があり、保険業界の中でもあまり評判がよくありません。

保険のおばちゃんからのゴリ押しや、若い女の子からの「お願いします!」という誘惑に負けないように注意しましょう。

<男性の保険営業マン>

“ライフコンサルタント”“ライフパートナー”などと呼ばれる男性の保険営業マンは、営業マンとして、ビジネスマンとして、レベルの高いスキルを持った人が多い可能性が高いです。

というのも、彼らは新卒入社で保険会社に入社した訳ではなく、他企業で活躍した人材をスカウトする方式や、最初から保険代理店営業職として採用される方法が一般的だからです。

その勧誘方法は、「強引」というより、保険についての知識を「アドバイス」するというスタンスで接してくる事が多いでしょう。

保険のプロとして、保険商品を選ぶ上での重要ポイント、保険加入の重要性、社会保障制度等の周辺知識について説明をしてくれます。

しかし、そもそもお金のない(まだまだ給料が少ない)新社会人に対してに熱心に営業するマンは、売れてないダメ営業マンの可能性があります。

どうせ加入するなら、売れている営業マン=多くのお客様から信頼されている営業マンから加入したいものですよね。

あなたが男性の保険営業マンに出会うとしたら、友人や知り合いからの紹介が多いはずです。

実際に会うと、営業マンとして優秀な人も多く、加入してもいいかもと思うかもしれませんし、逆に、加入を断るのに苦労してしまう場合もあるでしょう。

いずれにしても、加入を即決する必要はありません。


保険勧誘を受けたら逆に大チャンス!?保険営業マンの活用方法

これまで「勧誘」という言葉を使ってきましたので、保険について悪い印象を受けたかもしれません。

しかし、保険の勧誘は、決して悪い事ばかりではありません。活用の仕方によっては、自分自身にとっても大きなメリットがあるのです!

その一例をご紹介しましょう。

1.近い将来に必要な「お金の教養」を“無料で学べる”チャンス!

保険は、株と同様、金融商品の1つです。営業マンが「保険」を語る上では、経済や社会保障制度の知識が欠かせません。

また、将来にかかるお金(例えば、結婚、子育て、教育費、老後にかかるお金…など)についての知識も持っています。

こういった話は、仕事に関わる事でなければ、なかなか自分自身で勉強する事が難しい内容ですし、普段そんな暇もないでしょう。

しかし、保険勧誘を受ければ、こういった近い将来必ず必要となる「お金の教養」を学ぶ機会にする事ができるのです。

しかも、無料(タダ)で! 他人が勉強した事を、分かりやすく丁寧に教えてくれるなんて、こんなに便利な事はありません。

2.「生保レディ」には、かわいい女の子も!飲み会のセッティングをしてもらえる出会いのチャンス!

生保レディには、おばちゃんもいますが、同じ新卒の女の子や入社2、3年目の若い女の子もいます。

同じ世代の女の子が、必死に保険商品の説明をしたり、一生懸命仕事をしている姿には、とても刺激を受ける事でしょう。

保険勧誘とは、“出会い”の場でもあるのです。飲み会だって開いてくれるかもしれません。

必ずしも、その女の子のために保険に加入する必要はありません。もし、その女の子を応援する気持ちがあったら、保険の話を聴いてくれそうな友達を紹介してあげたりすればよいのです。

但し“枕営業”を期待したり、要求をしたりしてはいけません(犯罪になりますから)。

3.「営業」のテクニックを学べるチャンス!

この春から、さっそく「営業」という職種に就く新社会人の方も多いのではないでしょうか。

自分自身が、他人から「営業」を受ける立場になってみると、色々な気づきや学びがあるはずです。

特に、生命保険という商品は、売るのが難しい商品と言われています。その為、保険の営業マンとして長く続ける事ができている人は、かなり優秀な「営業」のスキルを持っているビジネスマンと言えます。

ぜひ、優秀な営業マンから、そのテクニックを盗み、自分のスキルアップに繋げちゃいましょう!

4.人脈をたくさん持っている保険営業マンを、自分のビジネスに活用せよ!

保険営業は、「紹介」がカギと言っても過言ではありません。

保険を契約してくれたお客様さんから、さらに保険の話を聴いてくれそうな人を紹介してもらったり、契約に至らなかったとしても、他に保険の話を聴いてくれそうな人を紹介してもらうのです。

その為、保険の営業マンは、常日頃からたくさんの人との出会いがあり、多くの人脈を持っているのです。

その中には、自分の仕事で出会いたいと思っている業界・業種の人との人脈もあるかもしれません。

保険契約をしたり、保険の話を聴いてくれる人を紹介してあげる代わりに、こちら側からも「紹介」をお願いしてみてはいかがでしょうか?

5.年収数千万円の超一流ビジネスマンから学べるチャンス!

さらに、男性の保険営業マンには、年収数千万円という人が普通に存在します。そういう人達の話し方や立ち振る舞いがどんなものか、学ぶチャンスにしましょう。

その営業マンがどういう経緯で保険会社に入り、どうやって年収を上げてきたのか、率直に聴いてしまってもよいかもしれません。

こんなメリットがあるのであれば、自分にも機会があれば、1度と言わず、何度でも保険の話を聴いてよいと思える部分もあったのではないでしょうか。


結局、保険に入るべきなの?

今回は、はじめて保険勧誘を受ける前に知っておくべき知識や、保険営業マンの活用方法についてご紹介しました。

保険の勧誘を受ける事で、保険に加入するべきかどうかの判断軸やお金にまつわる知識を学ぶ事ができますし、プライベートでの新たな出会いの可能性も広がります。

実際に、保険に入るかどうかを判断するのは、保険の勧誘を何度か受けてからでも遅くはありません

その際、しつこい勧誘のなどがないとうたっている保険ショップなどでもプランを作ってもらい、比較をした上で加入すると失敗も少ないでしょう。

もちろん、ご家族に病気をされた方がいて金銭的に苦労をされた経験があったり、実はすでに結婚の予定がある等の事情があれば、加入は早い方がオススメです。

若いうちに保険に加入すれば、メリットもたくさんあります(例えば、保険料が安い、健康状態の審査が通りやすい…等)。

とはいえ、20代前半のうちは、まだ収入も少なく、多くの方は養うべき家族がいる訳でもありません。保険に毎月高いお金を払うよりは、飲み会、趣味、勉強など、今しかできない事に精一杯お金と時間を使うべきです。

そして、保険に加入する場合には、より保険料が安いタイプの商品を選ぶようにしましょう。今後、人生のパートナーができた時や、新しい家族が誕生した時に、しっかりと保険の見直しができるように、若いうちは無駄な保険料を支払わないようにする事が大切です。

保険の勧誘をスッキリうまく断りたいという人は、
生保レディがうざい! 保険の勧誘 上手な断り方、元生命保険営業マンが暴露します

そもそも生命保険って要らないんじゃ?と思ったら、

あなたが自分にあった適切なプランを自分で選べますように。