保険の勧誘はしつこくて困りますよね。スマートな断り方をして、二度と保険のセールスの話を聞かずにすむようにしたいです。

特に生命保険の営業は、しつこい上に、「収入」「健康状態」「生年月日」「家族、親、兄弟」など、あまり聞かれたくない事をどんどん聞かれます。

友人や親戚が保険の営業マンをやっていたり、職場にやってくる生保レディに、もう営業されないようにキッパリと、しかし気まずくはならないように断りたい!そんな人のために、保険の上手な断り方を紹介します。


保険の上手な断り方

保険に入るつもりはないんだけど、保険の営業マンが知り合いや友達だったり、すごく感じのよい保険レディだったりすると、無下に扱ったり、怒鳴り散らして追い払う事もできません。

どう伝えれば、余裕のある大人としてスマートに断れるか、具体的な対応の例を紹介していきます。

また、彼らは断られる事に慣れていますので、一言で断っても、必ず、さらにその理由を聞いたり、言い回しを変えたりして、“もうひと押し”をしてくるのは当たり前と考えましょう。その、押しの一言に対して、どう答えるかも併せて紹介します。

<親戚(親)から入ってます>

断り方の定番です。定番過ぎるので、営業マンとしても、それに対する応酬話法は持っているものです。

例えば、「もちろん信頼できる人から入っている保険ですので、辞める必要はありません。」と前置きした上で、「ただ、その内容がどういう保障内容になっているか、しっかりとご存知ですか?もしよろしければ、一度、保険の証券を見せて頂き、どういう内容になっているのか、説明させて頂けませんか?」と言ってきます。

そして、アポイントをとりつけ保険証券の説明をしたところで、「本当に、いまの保障内容の理解と合っていますか?」と第一段階の確認。

「いいえ」と答えれば、ここぞとばかりに次は「では、現在の状況に合わせた保険の設計をお持ちします」となって話が進んでいってしまいます。

しかし、「うん」と返事した場合には、「この話を聞いて、お役に立てましたか?為になりましたか?」と第二段階の確認。

当然、保険に入らなくてよいだろうと思っているので気軽に「うん」と答えますが、そこで、さらに「では、この話を聞いてもらえる方を○人ほどご紹介して頂けないでしょうか?」と紹介のお願いをしてくるのです。

【保険の断り方もう一言】

上記の展開はあくまで一例ですが、どんな応酬話法が来たとしても、こちらも断りの一押しが必要です。

例えば、「どうしても辞められない」「親戚(親)からも、紹介を頼まれて困っている」と少し嫌な表情で言えば、他人の家族の事なので、それ以上、しつこくする事もないでしょう。

<保険ショップで色んな会社の商品を選びたい>

様々な会社の商品を扱えるタイプの営業マンであれば話は別ですが、訪問型の生保レディやライフプランナンーは、たいていどこかの保険会社に所属していて、その会社の保険商品しか扱えないのが一般的です。

どの保険会社も、大きく商品の内容が異なる事はないので、そのパンフレットなどがあれば他社商品の説明もできますが、できれば面倒なので避けたいところでしょう。

例えば、「店舗型の保険ショップで、色んな会社の商品を選びたい。しつこい勧誘もないと聞いているし保険ショップで加入する。」と伝えてみましょう。

【保険の断り方もう一言】

この応酬話法については、「じゃあ、どういう商品を検討しているの?」という深堀をしてきます。

その質問に対して、「死亡保障」だとか「医療」「がん」とか、考えてもいない事を軽く言ってしまうと、保険の営業マンもどんどん説明をしたり、さらにプライベートなことに突っ込んできて、断る側も言葉につまってしまうので注意しましょう。

早めに、「いろんな会社の商品から選べるわけではないんですね、(残念そうに)じゃあ駄目ですね。」とはっきり言うのが得策です。

実際に、業界でも、保険ショップの台頭は、訪問型の保険の営業マン全体では、契約数の減少にも影響しているようです。

<今まで何度も審査で断られた…>

生命保険の加入には審査があります。持病があったり、過去何年かの間に病気になっていると保険に入れないこともあります。

保険の営業マンとって、何度か面談をしたり、保険料支払い手続きなどの手間もあるので、最後の最後の審査結果で入れなかった、という結果になるのは、時間も労力も水の泡となってしまいますし、お客様にも申し訳ないという気持ちにさせてしまいます。

営業マンも、最初から可能性がないのであれば、無理に面談をしようという気も起きないでしょう。

【保険の断り方もう一言】

保険会社によって審査の基準が異なったり、何年も前の病気であれば審査に影響しないこともありますので、保険の営業マンは「どの保険会社で断られましたか?」「いつ頃の話ですか?最近ですか?」と、深堀をしてくるでしょう。

その時は、表情暗く「身体の事なので、それ以上は話したくないですね。」と伝えましょう。

<ハッキリ「無理です」「嫌です」と断る>

保険の営業マンは、断られる事に慣れていますので、早い段階で「すみません、無理です。」「嫌です」と、ハッキリ言ってしまうのもよいでしょう。

もちろんその人との人間関係があるので、ストレートに言うのが難しい場合もあるでしょう。しかし、ハッキリ言わないと、アポイントがとれる可能性があるのはないかと誤解させてしまいますので、時には、しっかりと伝える事が必要です。

【保険の断り方もう一言】

「仕事で忙しいから、いまは無理です」などは、断りの定番です。

しかし、このような中途半端な回答をすると「いつ頃なら大丈夫でしょうか?」「○○さんのご都合に合わせますよ」「よければその理由を教えて頂けませんか?」と、逆にどんどん質問をされてしまいます。

それではストレスを溜めてしますので「本当にもうこれ以上は勘弁してくださいよ。ごめんなさい。」と謝ってしまい、逆に、営業マンを申し訳ないという気持ちにさせてしまいましょう。

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気分よく保険に加入するには?

スマートな保険の断り方を紹介してきましたが、それでも、“日本人は、保険好き”と言われ、実に90%の人が保険に加入しているというデータもあるようです。

実際に、家庭を持つと、教育費やマイホーム、老後の事まで考えれば、かかるお金は何千万という単位では済まないでしょう。

また、日本人の約2人に1人が罹患すると言われている「がん」は、何百万と治療費がかかる上に、仕事も休まなければいけない状況にもなってしまいます。年を重ねていくうちに、「保険に入っていればよかった」と感じるシーンも増えていくでしょう。

では、どうすれば不快な思いをすることなく保険を検討する事ができるか、あくまでご参考までに紹介したいと思います。

<保険ショップに相談>

会社や家に訪問してきたり、喫茶店で話を聞いたりするアクティブなタイプの保険営業が嫌であれば、町の保険ショップで説明を受けるとよいでしょう。保険ショップとは、カウンター越しにパソコンでライフプラン等を見せられる、あのタイプです。

彼らが外に出て訪問する事はありませんし、何度も携帯にしつこく連絡をかけてくることはありません。また、保険商品も、様々な会社のものを扱っているので、売れている商品をいいとこどりできるのが大きな魅力です。

但し、面談時間も限られますし、人間として深い付き合いをしていく事は、訪問型のタイプよりは少ないので、必ずしもすべて都合のよい事ばかりではないことを覚えておきましょう。

人間関係で保険に入ったりするのじゃなく、プランを冷静に検討したいという人は、
生命保険見直しのタイミングはいつがいい?

<本当に信頼できる人に相談する>

普段からホンネで会話ができているような人、信頼できる人であることが前提ですが、身近な人に保険営業をしている人がいれば、ぜひその人に相談してみるのも一つの方法です。

もちろん、その身近な人も仕事として話をするので、あなたが入ってくれるのではないかと期待をすると思います。身近な関係であれば、「入って」とお願いもされやすいかもしれません。

面談をする前に、「入るか分からない」「紹介もできないと思う」「入らなくても、その後しつこく勧めないで欲しい」と事前に、意図を伝えておくとよいでしょう。その後の人間関係が、微妙にならないように気を付けましょう。

<会社の保険に加入する>

大企業の場合、団体で契約していますので、保険料がとても安いというメリットがあります。もし、会社で保険に入れるという環境があれば、ぜひ活用しましょう。保険料が安ければ、気軽に加入する事もできます。家族や親も加入できる場合もあるでしょう。

但し、会社を退職すれば強制的に解約という条件や、詳しい説明をしてもらえないというデメリットもありますので、どういう制度になっているのかをよく確認する必要があります。

40代くらいに会社を退職して会社の保険を解約せざるを得ない状況になった時に、市販の商品に加入しようとすると、保険料がすごく高くなったり、身体の審査で加入できない、というリスクもありますから…。


なぜ、保険の営業マンは断られてもしつこく勧誘するのか?

それにしても、なぜ保険の営業マンたちは、嫌われる職業である事を分かっていながらも、しつこく営業をしてくるのでしょうか?

<歩合制の職業>

生保レディにしても生命保険営業マンにしても、最も大きな理由は、その給与体系が、「歩合制」によるものだからです。

「歩合制」=やったらやった分の給与を貰えるというのは魅力的に思えますが、逆に言えば、やらなければ給与が貰えない事も意味しています。つまり生活がかかっているのです。

会社に訪問してくる生保レディのおばちゃんや若い女の子の場合は、基本給があり、そこに成果給が加給していく事が殆どですが、生命保険営業マンの場合は完全歩合制ですので、全く新規の契約者がいない月には、給与が「0」になるという事もあり得ない話ではないようです。

成功すれば年収○千万という給与も決して夢ではない職業ですが、新規のお客さんを獲得をしなければ給与がなくなってしまい生活ができなくなってしまいます。そうなると、今までお客さんになってくれた家族や親戚、親友も裏切る事になってしまうのです。だから、彼らは、日々営業をし続けなければいけないのです。

<「会えば勝ち」と考えている>

保険の営業マンは、保険という業界に限らず「営業マン」としても優秀ですので、人間関係を構築したり、セールスに結びつけるコミュニケーションが得意です。

実際に、完全歩合制の生命保険営業職の採用は、前職で営業成績が優秀だった人材をスカウトする手法で行われています。

彼らは、アポイントさえとれてしまえば、後は、会った時に自分のペースに引き込めばよいと考えています。相手に合わせて話す内容を変えたり、相手の話をしっかりと聞いてあげて、その相手にとって有益となる情報を提供して「この人は信頼できる人だ」と思われるように心がけているのです。

たいていの方は、保険の営業マンのする話は、どうせ「この商品がおすすめ」とか「あなたの加入している保険はよくないですよ」とか言われるんだろうとネガティブな感情を持っているものです。そこで、あえて保険の営業マンは、保険の話をしない場合もあります。

前職の同僚には、自分の転職のエピソードやどんな気持ちで仕事をしているのかを話したり、独身の人であれば「老後」「万が一」の話よりも「貯蓄」についての話をしたり、年配の方には、社会保障制度の話(医療費が高くなる。年金がもらえなくなる。)をしたりします。

あえて保険商品の話をせずに面談が終わると、たいていの人は、“わざわざ来てもらって申し訳ない。少しは保険の話を聞いてもいいかな”という気持ちになるものです。その心理を有効に活用し、営業マンのペースへと変え、「次回の営業」や「紹介」を依頼したりするのです。

<“断られる事は当たり前”と考えている>

保険の営業マンにとっては、一度断られたり、少し嫌な顔をされただけでは、「営業しても見込みがない」という考え方には至りません。

「保険」というものに、ネガティブなイメージがある事も知っていますので、嫌われて当然、断られて当然と考えています。

保険会社としても、お客様への“使命感”や“感謝”といった精神論を重視した教育も行われていますし、断られる事に対するメンタル面でのケアもしっかりと行っているのです。

“断られてからが勝負だ!”と教育しているトレーナーの方もいるでしょう。

だから、保険の営業マンは、しつこいのです。


保険は人生で2番めに高い買い物。しっかり断りましょう。

ずっと普通の友達で、会えばバカ話ばっかりしていたのに、保険会社に転職をしたら急に「お金」だとか「老後」だとか「家族」の事だとか真面目な話をされて、“なんだか気持ち悪い”と思った経験がある方がいるかもしれません。

ひと昔前は、生保レディのおばちゃんが、オフィスで「占いをしてあげる」と生年月日を聞かれ、数日後、自分の生年月日が入った保険プランの提案書を持ってくるという事もあったとか。

20代独身であれば、保険について真剣に考えている人はあまりいないと思われますが、このような勧誘がきっかけで保険に加入をしたという人は、とても多いのではないでしょうか。新卒の生保レディの女の子が一生懸命よく分からない説明をしている姿が可愛くて、加入してあげたという人もいるかもしれません。

保険営業は、しつこい上に、「収入」「健康状態」「生年月日」「家族、親、兄弟」など、あまり聞かれたくない事をどんどん聞かれますので、いい印象を持っている方は少ないようです。むしろ大嫌いという人も珍しくありません。

保険は、「人生で2番目に高い買い物」と言われています(もちろん、1番は「家」です)。

断り方も選び方も含めて、“できる大人”として賢い選択をしたいものです。
 

そもそも生命保険って要らないんじゃ?と思ったら、

あなたが、しつこい保険の営業を断って、本当に自分に必要な時に、自分に合った保険を契約できますように。